子どもだって、親だって
伊藤ふきげん製作所 著者 伊藤比呂美
文庫本の裏表紙の文を紹介させてもらいます。
思春期の子どもは、なぜかいつもムカついていて「ふきげん」です。けれども、そんな子どもに対して、実は親だって、思いっ切り混乱しているのです。そして、長女と次女が相次いで思春期に突入した伊藤家でも、やはり嵐は吹き荒れて・・・・・・。家族の関係が根本から問い直された修羅の現場を率直に捉え、すべての「苦しむ子ども」と「悩める親」を肯定し勇気づける、比類なき家族レポート。
読んで思ったことを書いてみます。
子育てしてるとこんなにもいろいろな悩みが出てくるんだなぁ
読んでいる私は他人ごととして考えられるからねぇ…
当人たちにとってはそれはそれは…
四苦八苦
悪戦苦闘
七難八苦
どの言葉でも表現できそうだけど、表現しきれなさそうでもある
あぁでもない、こうでもない
わかっちゃいるけどやめられない
ついこないだまでうまくいっていたのに…
どうしたらいいんだろうかと、なやむ、なやむ
子どもも親も
文句の一つや二つ言わなきゃやってれれない
愚痴の一つや二つ言わなきゃやってられない
子どもも親も
相手のせいなのか、自分のせいなのか、誰のせいでもないのか
特効薬なんてありゃしない
ケガして、血が出て、かさぶたができて、かさぶたを引っ搔いてまた血が出て
治ったと思ったら他のところケガして、ほっといたら膿んじゃったり、ほっといたら治ったり
何でだろう?どうしたらいいんだろう?
私自身がやがて思春期がやってくる子どもを持つ親だと想像したらゾワゾワしてきました。
ただ、この本は決して重苦しくなく読めます。読んでいて苦痛じゃない、思春期の子どもと親にまつわるエッセイです。子どもも親である自分も、できないことも含め肯定して応援してあげようとしているように感じられました。肯定して応援することができないということすらも肯定して応援してあげようと。だから重苦しく感じなかったのかもしれません。