もしアドラーが上司だったら
円錐(えんすい)って知ってます?
底が円になっていて、上に行くほど細くなっている、アレです。
体積の求め方は
底面積(半径×半径×円周率)×高さ×1/3
中学校の数学で体積の求め方を習う、アレです。
さて、
円錐を真横から見るとどんな形でしょうか?
円錐を持ち上げて底から見るとどんな形でしょうか?
『もしアドラーが上司だったら』著者 小林 広 を読みました。
【内容紹介】
この本は心理学者アルフレッド・アドラーのアドラー心理学の考えを実践していくヒントになる小説仕立ての本です。
一部を紹介したいと思います。
営業マンのリョウ君と上司のドラさん
営業マンのリョウ君がクライアントから依頼を受けたことに対してやったことが問題になり、リョウ君はそのことを失敗と捉え、その面に注目してすっかり落ち込んでいました。そんな時に、以前に出していた宿題を覚えてる?とドラさんが問いかけます。
「できてないところでなく、できているところに注目する」
という宿題
そうはいってもリョウ君は今回の件は紛れもない『失敗』であり、否が応でも『失敗』という言葉が頭に浮かんでしまいます、と。
そんなリョウ君にドラさんは、学んだこと、わかったこともあるよね。今回の件はリョウ君にとって、いい『経験』だったと。
納得いかないリョウ君に冒頭で紹介した円錐を話題にします。
円錐を真横から見るとどんな形でしょうか?
円錐を持ち上げて底から見るとどんな形でしょうか?
円錐は真横から見ると『三角』で、底から見ると『円』
どっちが本当で、どっちが偽物でしょうか?
『失敗』も本当だけど『経験』も本当であるとリョウ君は気が付きます。
そして、その後も物語はまだまだ続いていきます。
【感想】
ひとつの出来事でもどこから見るかによって全然違ったものに見えるものなんですよね。
物事は多面的で、同じものを見ていても自分と同じように他の人は見えていないこともあるし、自分の見方のくせもあるだろう。自分の見方のくせを意識しておいた方がいいなと感じています。そして、意識してポジティブな面に注目していこうと思います。
この本の中では、ポジティブな面に注目することに対するリョウ君の違和感、誤解も物語になっています。
注目することと見ることは違う。ネガティブな面を見てはいけないと言ってるわけではないと。
この辺、その他の部分もまた別な機会に記事にしたいです。この本の中心的なところは全然書けていないですからね。
アドラー心理学に関する本は「嫌われる勇気」が非常に有名ですよね。私も以前に読んで非常に感銘を受けました。多くの人が紹介していますが、こちらについても私もいつか記事にしたいです。
今回紹介した『もしアドラーが上司だったら』は「嫌われる勇気」を読んで他のアドラー心理学に関する本を読んでみたいと思う方におススメです。
この記事で内容の良さを紹介できていないように思っていますが、表現しきれなくても、伝わりきれなくても誰かの頭の片隅には残ってくれるのではないかという思いもあります。ですので、ポジティブな面に注目して、うまく紹介できていなくても紹介できたことに意味がある、受け取り方は相手次第。よくできましたと自分の頭をなでておきます。