何で起きなきゃいけないの？
【印象に残ったところ】
阿川 最近、母が朝なかなか起きないんです。今朝も「朝なんだから起きて！」って言うと「何で起きなきゃいけないの？」さらに「起きて何をするの？」って・・・。
＊阿川佐和子 大塚宜夫 看る力 アガワ流介護入門 文藝春秋 82頁
【考察】
もし、高齢の親の介護をしていて、そう問われたら何と答えます？
答えはパッと浮かびません。即答はできないでしょう。即答した答えはろくな答えじゃなさそうです。起きるのは当たり前？起きてご飯を食べる？起きてテレビを見る？
何でその問いが出てきたのかを考える必要がありそうですね。その問いが浮かんだ
心のうちを想像してみることになるんだろうけど、想像したら自分の心も苦しくなりそうです。
引用させていただいた上記の文は「必要とされる状況をつくる」の章の一文です。
必要とされる状況をつくる
これが大切なのでしょう。自分のために作ったり、相手のために作ってあげたり。家庭でも職場でも。もっと大きくとらえるならば人生でも。
期待される役割がある。役にたっていると感じられる。存在意義、自分の、あなたの。
